滋賀県を“飛び込みの聖地”に

作成者: test|Oct 31, 2025 2:59:59 AM
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滋賀県を
“飛び込みの聖地”に

元飛込日本代表滋賀・立命館ダイビングクラブ コーチ立命館大学スポーツ健康科学部卒業 毎日放送「よんチャンTV」コメンテーター
馬淵 優佳MABUCHI YUKA

プールサイドで生き生きと指導にあたるのは、元飛込日本代表の馬淵 優佳(まぶち・ゆか)さん。約1年前に滋賀県草津市へ移住し、「滋賀・立命館ダイビングクラブ」のコーチとして選手育成に携わっています。

インスタグラムでは2人のお子さんとの日常も発信しており、新天地での生活を楽しむ姿が印象的です。今回は、国内有数の設備を誇る「インフロニア草津アクアティクスセンター」にてお話を伺いました。

 

飛び込みを通じて、
地域と未来を育てる

 

「滋賀・立命館ダイビングクラブ」では、どのような活動をされていますか?

昨年、西日本最大級の屋内温水プール「インフロニア草津アクアティクスセンター」がオープンしたのをきっかけに、「滋賀県を飛び込みの聖地に」という目標のもと、クラブチームがスタートしました。
私はそのコーチとして、子どもたちの育成を中心に、競技の普及や地域とのつながりづくりにも力を入れています。

「ダイビング」と聞くと海のアクティビティを想像しますが、ここでは“飛込競技”という意味なんですね。

はい。英語では飛込競技を“Diving”と呼びます。
全国でも飛込専用の施設はまだ少なく、実際に体験できる機会が限られているのが現状です。
だからこそ、草津のように素晴らしい環境が整った場所で、競技の魅力を広めていきたいと思っています。

フォームや着水など、一人ひとりの個性に合わせて指導しています。

現在は何人ほどの生徒が在籍していますか?

現在は約30名です。オリンピックを目指す選手もいれば、週1回の習い事として楽しむ子もいます。
昨年、チーム所属の玉井陸斗選手がパリオリンピックで銀メダルを獲得したことで注目が集まり、地域でも飛込競技への関心が高まってきたと感じます。

「生徒たちはどんな子が多いのでしょう?

みんなとても前向きで、「上手になりたい」という気持ちが強いです。
指導には難しさもありますが、成長していく姿を見ると本当にうれしくて、やりがいを感じます。
飛び込みは“高さへの恐怖”と向き合う競技でもあります。その分、心の強さや自己との対話が求められ、子どもたちにとって大きな成長の機会になりますね。

初めて挑戦する子は、どんな形で体験できますか?

体験会があります。ヘルパーなしで15m泳げれば、1mや5mの飛び込み台からジャンプを体験できます。
最初は怖がる子もいますが、好奇心と勇気を持って一歩を踏み出す姿は本当に素敵です。継続的に通うようになる子は、技術を磨きたいという気持ちがとても強い。
今のチームは、やる気に満ちた子ばかりで、とても明るい雰囲気です。チームであり、同時にライバルでもある――そんな関係性が、とてもいい刺激になっています。

 

琵琶湖のそばで見つけた
ちょうどいい暮らし

草津市に移住されて1年。暮らしはいかがですか?

本当に住みやすいです。少し行けば琵琶湖があり、緑も豊かで、時間がゆったり流れています。でも駅周辺は便利で、生活に不自由がない。
東京へ行くことも多いのですが、京都まで15分、新幹線にもすぐ乗れるので交通の便も抜群です。

自然が身近にある暮らしは、子育てにも良さそうですね。

そうですね。キャンプや釣りなど、子どもと一緒に自然を満喫できる場所がたくさんあります。
琵琶湖ではカヌーやSUP、ウィンドサーフィン、湖水浴まで楽しめて、まるで“海”のよう。実際に住んでみて、「湖ってこんなに遊べるんだ!」と驚きました。

釣りをする人も多い琵琶湖。海のようなアクティビティが楽しめます。

お休みの日はどのように過ごしていますか?

琵琶湖沿いをドライブするのが大好きです。琵琶湖大橋を渡る時の景色は最高ですね。
びわ湖バレイにもよく行きます。山頂の遊具から琵琶湖を眺めるのが子どもたちのお気に入りです。

びわ湖バレイにて。山頂の遊具から広い琵琶湖を望むブランコ。

今後、地域との関わりで目指したいことはありますか?

住んで1年ですが、滋賀の魅力を日々感じています。
その魅力の一つとして、「飛込チームがある」ということをもっと発信していきたい。
珍しい競技だからこそ、興味を持って挑戦してくれる人が増えたらうれしいです。

Profile
馬淵 優佳(まぶち・ゆか)元飛込日本代表/滋賀・立命館ダイビングクラブ コーチ/立命館大学スポーツ健康科学部卒業/毎日放送「よんチャンTV」コメンテーター